糖尿病・代謝内科
最終更新日:2023年4月1日
診療科の紹介
総合的な糖尿病診療、また代謝・内分泌疾患全般の診療を行っています。
診療部長 井野口 卓
国連が世界糖尿病デーを提唱して警鐘をならさなければならないほど、糖尿病(DM)は人類の脅威となっており、各医療機関でのDM診療の重要性が増してきています。
徳島県では,平成5年から平成16年にかけて、12年連続して「糖尿病死亡率全国ワースト1位」が続き,県は「糖尿病緊急事態宣言」を行い,注意を喚起するとともに、県民総ぐるみによる健康づくりに関する取り組みを進めています。
平成19年には糖尿病死亡率は全国ワースト7位と改善傾向がみられましたが、平成29年は再び「全国ワースト1位」という結果になっており、当院でも重要な内科診療部門として糖尿病・代謝グループを設け、総合的な糖尿病診療、また代謝・内分泌疾患全般の診療を行っています。
取り扱っている主な疾患
- 糖尿病 (1型・2型)
- 脂質異常症
- 高尿酸血症・痛風
- 視床下部・下垂体疾患:先端巨大症・尿崩症等
- 甲状腺疾患:バセドウ病・橋本病等
- 副甲状腺疾患
- 副腎疾患:クッシング症候群・褐色細胞腫・原発性アルドステロン症等
- その他の内分泌疾患
代表的な疾患の診断、治療方針
糖尿病に関して
当院では、薬物療法の進歩が著しい昨今、適切な薬物使用のためには、正確な病状把握が重要であり、また、患者教育・疾患理解を食事・運動・薬物療法に先立つ重要な治療と考えています。
このため、初診患者に対しては、インスリン分泌能検査(HOMA-R、CPI、尿中Cペプチドなど)を必ず行い、並行して管理栄養士による栄養指導、各合併症の病期判定のための検査(眼科医による眼底検査、末梢神経電動速度、尿中微量アルブミンをはじめとする腎機能検査、動脈硬化判定のための頸動脈エコー、心エコー、ABIなど)を行っています。
また、週1回の糖尿病教室を開催し、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、作業療法士、臨床検査技師が2コマずつ講義、実技指導を行っています。これはボランティア活動であり、どなたでも参加できるようになっています。
病状把握、一通りの教育の後、各患者に最も適した治療を行うよう努力しています。
甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病等)に関して
診断基準に則り、エコー・血液検査等にて総合的に診断を行っております。
バセドウ病に関しては、抗甲状腺薬、ヨード治療、β遮断薬等にて治療を行い、必要時、手術療法・アイソトープ治療に変更していきます。
副腎疾患(原発性アルドステロン症、クッシング症候群等)に関して
血液検査(日内変動も含めて)・尿検査(畜尿も含めて)・画像検査(腹部CT/エコー/MRI/シンチグラフィー等)・各種負荷試験(カプトプリル負荷・フロセミド立位負荷・生理食塩水負荷・デキサメサゾン抑制試験等)にて確定診断・局在診断を行います。
その結果を見て、手術治療・薬物療法を選択していきます。
医師紹介
職名 | 氏名 | 認定資格 | 専門分野 |
---|---|---|---|
診療部長 兼 救急室 診療部長 |
井野口 卓 | 日本内科学会総合内科専門医 |
内分泌・代謝内科 |
診療実績(2021年)
治療実績 | ||
---|---|---|
外来 | 糖尿病 | 450 |
甲状腺疾患 | 200 | |
下垂体疾患 | 4 | |
副腎疾患 | 4 | |
入院 | 糖尿病 | 52 |
甲状腺疾患 | 8 | |
下垂体疾患 | 1 | |
副腎疾患 | 3 | |
検査・手術統計 | ||
頚動脈エコー | 71 | |
ABI | 65 | |
末梢神経伝達速度 | 25 |
- 糖尿病教室は新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年3月から中止
