6月定例会で可決した意見書
最終更新日:2026年7月31日
地方財政の充実・強化を求める意見書
地方自治体を取り巻く環境は、少子高齢化、人口減少による生産年齢人口の急速な減少の中にあっても、地震災害をはじめとした大規模自然災害を想定した防災・減災事業の拡充、コロナ禍以降のさらなる出生数の減少に対する取組と小・中学校施設や就学前教育・保育施設の再編整備、団塊の世代が75歳を迎える中での地域医療の確保と地域ケアシステムの構築、生活困窮者の自立支援、上下水道管路に代表されるインフラの老朽化対策、資源循環型の廃棄物行政の推進、そして地域公共交通の維持など、地方自治体が担う課題は枚挙にいとまがない状況である。
また、政府は「経済財政運営と改革の基本方針2025」で、「賃上げこそが成長戦略の要」との考えに立って、「物価上昇を安定的に上回る賃上げを実現する」としており、高市内閣においてもこの方針をさらに維持する立場にある。そして、このことが会計年度任用職員も含めた地方自治体の総人件費を押し上げるとともに、自治体立病院においては、経営状況の悪化に拍車をかけることになった。あわせて、GDP全体の4分の1を占める公的需要は、地方部ほどその割合が高くなる傾向にあり、地域経済の活性化等の観点からも、適切な価格転嫁が行われるよう、取組の強化が求められている。
これらに対して、令和7年度補正予算や令和8年度地方財政対策で一定の対策が行われているが、さらに対策の拡充と恒久化が求められている状況である。
一方、高市首相誕生以降、ガソリン・軽油暫定税率や自動車税環境性能割の廃止、年収の壁のさらなる見直し、学校給食費の抜本的負担軽減(いわゆる学校給食費の無償化)が実施されるとともに、与党をはじめとしてさきの総選挙で示された食料品の消費税率ゼロの公約の実現が物価高対策として急がれることとなっているが、その代替財源の確保動向によっては、自治体財政の基盤を揺るがしかねないことを改めて指摘せざるを得ず、次のことを強く要望する。
1 国においては、令和9年度の政府予算や地方財政対策の検討に当たって、地方自治体が担う多様な課題に
対する財政需要を的確に把握し、これに見合う地方一般財源を確保するとともに、地方財政措置を確実に
行うこと。
2 国の政策が、地方税収や交付税財源に影響を与えるものについては、臨時財政対策債に頼ることなく、
交付税の財源税率の見直しによる交付税の財源保障機能の強化とともに、恒久的な財源への転換を図るた
め、消費税等の地方税へのさらなる移譲など、抜本的な見直し検討と地方との協議を進めること。
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