産婦人科 無痛分娩について
最終更新日:2024年3月25日
無痛分娩について
1.はじめに・無痛分娩とは
出産に伴う痛みは、背中の脊髄を通して脳へ伝えられます。無痛分娩は、硬膜外麻酔で腰部から麻酔を行うことで、痛みを脊髄で遮断するため、出産時の痛みをやわらげるものです。麻酔中はお母さんの意識は保たれ、赤ちゃんへの影響はほとんどありません。ただし完全に無痛というわけではなく、ある程度痛みをおさえて、分娩時は自力で「いきむ」ことができるように、麻酔薬の量などを調整して、安全にお産ができることを目指しています。
2.無痛分娩の麻酔・硬膜外麻酔
無痛分娩の標準的な方法で、脊髄を包んでいる袋の外の硬膜外腔という空間に細いチューブ(カテーテル)を挿入し、痛みの程度に応じて、出産まで局所麻酔薬などを注入する方法です。痛みの程度に応じて、薬の量や種類を調節します。
3.分娩に関連した急変時の体制
予期できない偶発症が発生した場合には、適宜、適切に対応します。麻酔科医、他の診療科医、HCU(集中治療室)と連携し対応します。また、新生児についても小児科医、NICU(新生児集中治療室)と連携し対応します。
4.無痛分娩麻酔管理者
福井 理仁(周産期母子医療センター長)
日本母体救命システム普及協議会
JALAカテゴリーA・B講習 受講済
新生児蘇生法「専門」インストラクター
5.麻酔担当医
福井 理仁 産婦人科学会専門医
山本 哲史 産婦人科学会専門医
柳原 里江 産婦人科学会専門医
6.日本産婦人科医会偶発事例報告・妊産婦死亡報告事業への参画状況
日本産婦人科医会偶発事例報告:有
妊産婦死亡報告事業:有
7.統計情報
年度 | 分娩件数 | 分娩内訳 | |
---|---|---|---|
経膣分娩 | 帝王切開 | ||
令和2年度 | 550件 | 374件 | 176件 |
令和3年度 | 540件 | 386件 | 154件 |
令和4年度 | 460件 | 312件 | 148件 |
8.分娩料・分娩介助料
分娩介助料 (無痛分娩の場合) |
診療日の午前8時から午後6時までの間における分娩の場合 | 1件につき | 240,000円に無痛分娩の施術に要した薬剤費等の実費を合算した額 |
---|---|---|---|
診療日の午後6時から翌日の午前8時までの間における分娩の場合 | 1件につき | 250,000円に無痛分娩の施術に要した薬剤費等の実費を合算した額 |
|
休診日における分娩の場合 |
*参考
・「無痛分娩の施術に要した薬剤費等の実費」・・・麻酔1時間につき1万円程度
・入院費、食事代、室料差額(個室を利用した場合)、文書料等は別途必要となります。
この情報はお役に立ちましたか?
お寄せいただいた評価はサイト運営の参考といたします。