佐藤信淵と阿波 (徳島市民双書・29)

更新日:2019年10月29日

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著者: 川越 重昌
価格: 2,080 (税込み)
形式: B6版 450ページ
発行年月日: 平成8年3月30日

目次

1章 徳島藩江戸中屋敷内「集堂家役宅」
2章 国元、徳島城下の集堂勇左衛門の役宅
3章 二軒屋の鋳造所
4章 鳴門の豪商近藤利兵衛の屋敷
5章 鮎喰川原
6章 海南の荒波
7章 阿波での著述・その展開
8章 忙繁閑日
9章 鮎喰川原に蠢く大砲50放
10章 信淵一件の崩壊
11章 江戸喧噪
12章 阿波餘情
13章 佐藤信淵の陰と光と

内容紹介: 「序」より

 序文の書き方としてはいささか異例に属するが、冒頭、著者川越重昌先生に心から謝意を申し上げたい。
 佐藤信渕と阿波の関係については今まで多少知られていたが、全ぼうについてはほとんど明らかにすることはできなかった。とりわけ県内の出版物で信渕についてまとめられたものは皆無だった。ごく一部ふれたものがあったにしてもそれは川越先生の著作からの借用に過ぎなかった。
 川越先生は若年から佐藤信渕に着目、生涯をその研究と顕彰に捧げられた碩学である。昭和9年に来徳以来徳島側の史料を博捜、幻だった阿波における信渕の生活や活躍ぶりをひとつひとつ実証されていった。本県だけでも百数十名と面接して取材、今日でも多くの郷土史家と文通しつづけられている。
 私事にわたって恐縮だが、私も故岩村武勇氏のご紹介で先生にお目にかかり、以来、ご交誼をいただき今日にいたっている。正確は期し難いがこの30年間に頂いた著作、論文の抜刷、書信は三百通を超えるものとおもう。このようなかかわりで「徳島市民双書」へのご執筆をおねがいしたところ、ご快諾を得、実にユニークな本として公刊することができた。
 信渕や本書の内容についてはいちいちふれない。読んでいただければご理解いただけるから。
 著者は、佐藤信渕研究についてわが国の第一人者である。市民双書にお書きいただいたことは徳島県民にとって名誉であり、本双書の誇りであることをしるして序文としたい。

 湯浅良幸 (阿波学会会長 ・ 徳島市民双書編集委員会座長)

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