更新日:2026年9月3日
提出議案の説明に先立ちまして、一言申し上げます。
一 はじめに
(1) 大規模自然災害について
本年7月28日に、熊本地方を震源とする地震により、人的、物的被害が甚大となったほか、交通や物流、ライフラインにも大きな影響が及んでおります。
また、千葉県や、北陸及び東北地方におきまして、記録的な豪雨により河川の氾濫や建物への浸水、土砂崩れなどが発生し、甚大な被害が生じております。
これらの災害により、お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、今もなお避難生活を強いられている方々をはじめ、被災されました皆様に対し、心よりお見舞いを申し上げます。
徳島市といたしましては、熊本地震の被災地に、医療活動を行うDMATをはじめ、給水車による応急給水活動や、被災者の健康相談、避難所運営、罹災証明書の発行などを行うために職員を現地に派遣し、被災された方々への支援活動を行ってまいりました。今後も、支援要請があれば、迅速に対応できる体制を整えるなど、できる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。
近年、全国各地で地震や集中豪雨等の異常気象による災害が頻発しておりますが、徳島市も例外ではなく、引き続き、災害での被害を最小限に抑えるための、防災・減災対策の強化に努めてまいります。
(2) 防災棟について
次に、防災棟についてです。
徳島市では、全国各地で発生した過去の大規模災害から得られた教訓を踏まえるとともに、今後発生が懸念されている南海トラフ巨大地震等への備えをより一層強化することを目的として、市民の皆様の安心・安全を支える新たな防災拠点となる防災棟を本庁舎の北側に整備し、先月3日から運用を開始いたしました。
防災棟は、最大震度7の地震や津波にも耐えうる構造としているほか、建物内に非常用電源や空調、給排水などの重要設備を設けたことにより、大規模災害時においても、迅速に災害応急対策を実施できるとともに、市役所として必要な行政機能を継続することが可能となっております。
また、防災棟の3階以上に「危機管理センター」を設置し、災害オペレーションシステムや災害用自動航行ドローンシステム等の防災DXを活用した災害情報の収集から、災害対策本部会議に基づく災害対応方針の意思決定に至るまで、一貫して行うことができる体制を整えております。
さらに、防災棟に隣接する駐車場棟につきましては、公用車を浸水から守るだけでなく、津波から命を守るための緊急避難場所と位置付けており、大規模災害時における市民の皆様の安全確保を図る上で重要な役割を担っております。
徳島市といたしましては、これらの施設が有する機能を最大限活用できるよう、大規模災害を想定した訓練等を通じて、職員の災害対応能力のより一層の向上に努めてまいります。
(3) 物価高騰対策について
次に、物価高騰対策についてです。
徳島市ではこれまで、エネルギーや食料品価格等の物価高騰の影響を受ける市民や事業者の皆様に対し、必要な支援をきめ細かく実施してまいりました。
今般の補正予算におきましては、依然として物価高騰の影響を受けている市民や事業者の皆様の負担を軽減することを目的として、国の重点支援地方交付金と、市の一般財源を活用した各種支援事業を計上しております。
その内容といたしましては、徳島市の水道事業者と給水契約を締結している方々を対象に、令和9年1月及び2月検針月の水道基本料金を免除するほか、簡易水道等の事業者に対しましても、物価高騰の影響により増加した経費の一部を支援いたします。
また、中東情勢による燃料やビニール資材、肥料等の価格高騰の影響により、厳しい経営状況に直面している農林漁業者等に対しましては、個人に3万円、法人等に10万円の支援金を給付し、事業継続を支援してまいります。
今後におきましても、国の経済対策や社会情勢、物価の動向等を注視しながら、実情に即した支援を講じてまいりたいと考えております。
(4) 阿波おどりについて
次に、阿波おどりについてです。
今夏の阿波おどりは、5日間の全日程を無事に終えることができました。
県内外から多くの皆様にお越しいただき、踊り手の皆様と観客の皆様が一体となり、まち全体が熱気と躍動感に包まれる中、阿波おどりを盛大に開催できましたことを、大変うれしく思っております。
ご来場いただきました皆様をはじめ、踊り連の皆様、ご支援ご協力をいただきました企業や市民の皆様、さらには開催及び運営に携わっていただきましたすべての関係者の皆様に、心より感謝申し上げます。
徳島市では、実行委員会と連携し、安心・安全な開催に向け、津波避難マップの掲示や避難支援アプリの活用、発災時における運営スタッフの役割確認、関係機関と連携した避難誘導等に関する図上訓練の実施、さらには避難誘導に活用するドローンの配置など、災害への備えを進めてまいりました。
こうした取組に当たりましては、実行委員会をはじめ、関係企業の皆様やスタッフ、ボランティアの皆様など、多くの方々に、それぞれの立場で率先して行動していただき、5日間を通じて大きなトラブルもなく円滑に運営することができました。
今後とも、南海トラフ巨大地震の発生に備え、今回の取組の成果や課題を検証するとともに、関係機関との連携を一層深め、誰もが安心して楽しむことのできる阿波おどりを目指してまいります。
また、今年は、阿波おどり期間中に徳島市を訪れる皆様に、昼間から徳島市の魅力も楽しんでいただくため、藍染めや阿波しじら織、木竹工業などの伝統産業の魅力を阿波おどりとともに楽しんでいただけるイベントを開催するとともに、スタンプラリー付きの「徳島まちなか周遊マップ」を作成し、配布いたしました。
これらの取組を通じまして、阿波おどりだけでなく、徳島市の歴史や文化、産業にも触れていただく機会を創出し、まちなかの周遊や滞在時間の延伸にもつながったものと考えております。
今後も、阿波おどりの魅力をさらに高めるとともに、歴史、文化、自然、産業などの多彩な地域資源の魅力を磨き上げ、阿波おどりをはじめとする徳島市ならではの魅力を国内外に広く発信してまいります。
(5) とくしま動物園のリニューアルについて
次に、とくしま動物園のリニューアルについてです。
とくしま動物園は、開園以来、多くの皆様に親しまれ、本市を代表する観光・交流施設の一つとして重要な役割を果たしてまいりました。
一方で、施設の老朽化が進んでいることに加え、動物の生態や行動をより身近に感じていただける展示環境の整備など、さらなる魅力向上が求められております。
こうしたことから、令和9年度から令和13年度までの5年間を再整備期間と位置付け、2年後に迎える開園30周年を一つの節目として、その先の40周年、50周年を見据えながら、将来にわたって魅力あるとくしま動物園であり続けるため、目玉となる動物の導入を進めるほか、段階的に施設のリニューアルを進めてまいります。
今般の補正予算におきましては、動物の繁殖や飼育環境の充実、来園者や飼育員の安全確保、さらには新たな魅力の創出に向けた取組にかかる予算を計上しております。
その内容といたしましては、トラのペアリングによる繁殖飼育と親子での展示を目指し、獣舎を増築するタイガープロムナードの改修工事を実施いたします。
また、老朽化が著しいホッキョクグマの展示屋根と管理通路について、来園者や飼育員の安全を確保するため、改修工事を実施いたします。
さらに、寒帯エリアの一部を大幅に造成し、オオカミが群れで生活する姿や、のびのびと走り回る様子を観察できる専用ウォーク、及び寒さに弱いリスザルを年間を通じて天候や気候に左右されることなく飼育・展示できる環境を整備するため、それぞれ基本計画を策定いたします。
これらの取組を通じまして、動物の生態や魅力をより身近に感じていただける、楽しみながら学びや発見を得られる動物園へと進化させ、子どもから大人まで幅広い世代の皆様に、何度でも訪れていただける施設を目指してまいります。
(6) 使用料の改定について
次に、使用料の改定についてです。
徳島市では、将来にわたって質の高い市民サービスを創り続けるために、「行財政改革推進プラン2025」を策定し、持続可能な行財政運営に取り組んでおり、その取組の一つとして、公共施設の使用料における「受益者負担の適正化」を掲げております。
これまで、徳島市の公共施設の使用料の多くは、長年にわたり見直しが行われていない状況にありました。このため、社会経済情勢の変化に適切に対応するとともに、市民負担の公平性・公正性を確保する観点から、現在の使用料が適正であるか検証を行いました。
検証にあたりましては、施設にかかる維持管理等に要するコストと使用料とのバランスをはじめ、他都市や民間の類似施設の状況などを比較検討するとともに、見直しによる市民生活への影響等についても十分に配慮しながら進めてまいりました。
その結果、使用料の見直しが必要と判断した施設につきまして、令和9年4月1日からの使用料の改定に向けた必要な条例議案を今議会に提出いたしております。
今回の使用料の改定は、単なる値上げを目的とするものではありません。第一義的には、施設を利用される方と、利用されない方との負担の公平性・公正性を確保するために行うものであり、また、持続的かつ安定的に公共サービスを提供していくために必要な改定であると考えております。
今後におきましても、行財政改革推進プランに掲げる取組を着実に実行し、持続可能な行政運営と市民サービスの向上に努めてまいりますので、市民の皆様におかれましては、ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
二 令和8年9月議会提出議案
(1) 概要
それでは、今回提出いたしました議案の概要につきまして、ご説明いたします。
今議会に提出いたしました議案は、予算議案4件、条例議案20件のほか、本日追加提出いたしました議案も含め、単行議案19件の合計43件となっております。
(2) 予算議案
まず、予算議案につきましては、一般会計では、12億9,652万円の増額、土地取得事業特別会計では、土地取得基金の外部運用利子の増に伴い96万円の増額、介護保険事業特別会計では、前年度決算に伴う精算に係る予算として、10億6,863万円の増額、水道事業会計では、物価高騰による水道使用者の経済的負担を軽減するため、水道基本料金を免除するための予算として、営業収益1億7,100万円の減額等となっております。
それでは、一般会計の補正予算についてご説明いたします。
まず、先にご説明いたしました物価高騰対策の関係予算として、水道基本料金の免除に必要な水道事業会計の費用を補助するとともに、簡易水道組合や農林漁業者等に対し支援金を給付することとしております。
次に、本年5月に福島県で発生した部活動遠征中のマイクロバス事故を受け、生徒の安心・安全を確保するため、徳島市立高等学校における部活動の移動経費の一部を助成いたします。
また、アレルギー等により年間を通じて給食を食べられない児童の保護者を支援するため、学校給食費負担軽減交付金相当額の給付を行うほか、道徳教育研究指定校における研究経費、令和9年3月開催予定の「とくしまマラソン」に対する開催費補助を計上しております。
さらに、放課後児童の安全で健全な活動場所を確保するため、国府第二学童保育会館の新築工事に必要な経費を計上するとともに、債務負担行為の設定をしております。
加えて、動物園の入園料などの改正に伴う券売機などの設定変更経費を計上するほか、先にご説明いたしましたとくしま動物園のリニューアルの一環として、動物施設の改修工事等に必要な経費を計上し、あわせて債務負担行為の設定をしております。
このほか、県が実施する農業水利施設保全対策事業や道路整備事業などに対する徳島市の負担金、並びに、農林水産業の収益力強化と経営発展に向け、先進技術を導入する事業者に対する補助を計上しております。
また、生活保護システムを標準準拠システムへ移行するためのガバメントクラウド利用経費、並びに、平成25年の生活扶助基準改定に関する最高裁判決を受け、追加支給に必要な予算を計上しております。
さらに、外部運用利子の増に伴う財政調整基金積立金の増額や、県負担金の増額に伴う民生委員・児童委員活動費などの増額、合併処理浄化槽への転換に伴う補助の申し込み件数が当初の見込みを上回ることから予算を増額しております。
加えて、中東情勢の影響によるナフサ等の供給不足により消防職員用防災ヘルメットの年度内納品が難しいため、繰越明許費を設定するとともに、養護老人ホームの建て替えに伴う施設整備費補助に関する債務負担行為を設定しております。
(3) 条例議案
続きまして、条例議案につきましては、公民館のコミュニティセンターへの統合を段階的に進めることに伴う、徳島市公民館条例及び徳島市地区コミュニティセンター条例の一部改正や、都市下水路の一部を雨水公共下水道として位置付けることに伴う、徳島市公共下水道事業条例及び徳島市都市下水路条例の一部改正を行うものでございます。
また、社会経済情勢の変化に適切に対応し、市民負担の公平性・公正性を確保するため、今議会に上程しております徳島市文化振興施設設置条例の一部改正などにつきましては、使用料の改正を行うものでございます。
そのほか、関係法令の改正に伴い、印鑑の登録及び証明に関する条例の一部改正などを行うものです。
(4) 単行議案
最後に、単行議案につきましては、令和7年度決算における中央卸売市場事業会計及び水道事業会計の利益の処分に関する議案のほか、各公営企業会計の決算、本日追加提出いたしました一般・特別会計の決算について、監査委員の意見を付けて認定に付するものです。
また、城西中学校サッカー部の課外活動において、設営したテントが突風に煽られ、駐車中の車両に接触して損傷した物損事故に対する損害賠償額の決定のほか、市道路線の廃止や認定に関する議案を提出いたしております。
以上、よろしくご審議いただき、ご可決くださいますよう、お願いいたします。
財政課
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