令和元年度イベント報告(104)「吉村萬壱 小説という悪事」
最終更新日:2020年3月27日
芥川賞作家がガチで語る創作の本質
令和2年1月12日(日曜)、シビックセンター活動室にて作家講演会を開催しました。
芥川賞作家吉村 萬壱氏、徳島文学協会会長の佐々木 義登氏をお迎えし「小説という悪事―芥川賞作家がガチで語る創作の本質―」をテーマにトークセッション形式でお話いただきました。
吉村氏は作家デビューして19年。昨年12月にはその集大成ともなる「出来事」を出版されました。お話の中で「自分にとって一番大事に思っていることを書くときは、少し距離を置き客観的に書くのがよい。例えば原稿から湯気が出ている状態より、冷めた筆で書くほうが伝わるものだ。」との言葉はとても印象的でした。
本日のテーマである「小説を書く悪事」について吉村氏はこう言われました。「生の人間を書くときは「枕を高くして寝ている人を起こさなければならない」果たして自分にその様なことができるのだろうかと自問自答し「悪い営み」だと思いながら書いている」のだというのです。「文学とは本性を書き、赤裸々に書くこと。しかし、書くことによって自分に還ってくる。それを文章にして自らを浄化することなのだ。」というお話に感銘を受けました。
また、一昨年前に創設された阿波しらさぎ文学賞の対象作品については「徳島は都会にはない風土、方言などの「におい」があり、それが印象深い」との感想を述べられていました。
吉村氏の「思いを持ち続けたらそれが形になる時が来る」という言葉に元気づけられた方々も多いのではないでしょうか。素晴らしい時間をありがとうございました。
息の合った話に時間はあっという間に過ぎていきました。
皆さん真剣にお話を聞かれていました。
たくさんのかたの質問に丁寧にお答えくださいました。
講演終了後も読者の方々と時間を持たれました。
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